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第1回「我がまち加古川」 第2回「加古川の春」 第3回「未来に残そう大切な宝物」 第4回「市民の足加古川線」
 
     
 
〜縁起〜
589年、物部守屋(もののべもりや)の難を逃れて隠棲していた高僧恵便法師の特を慕って聖徳太子が来臨され、秦川勝(はたのかわかつ)に命じて太子堂を建立し釈迦三尊四天王を祀り四天王寺聖霊院と名づけられたのが始まり。
 

その後、養老2年元正天皇のとき武蔵国大守大目身人部春則(おおめみひとべのはるのり)が太子の偉徳顕彰のために堂塔伽羅を建立しました。慈覚大師円仁が本尊薬師如来の自刻と堂塔修復され、天台宗に属します。境内二十四丁四面 三百坊を有し衛士七百余人楽人数十人寺領二万五千石を領して繁栄した鳥羽天皇臨幸勅願寺となり鶴林寺の額を賜り今日に至っています。
境内には、県下最古の木造建築物である国宝太子堂、本堂をはじめ重要文化財指定の常行堂・鐘楼・行者堂・護摩堂など十六棟が建ち並び、寺宝については重要文化財40点を含め200余点を蔵します。 また、周囲の鶴林寺公園とともに、サツキ、藤、ショウブ、沙羅、菩提樹など四季折々の花が楽しめます。新西国第二十七番・聖徳太子霊場第二十七番・西国薬師霊場第二十二番・播州薬師霊場第九番・関西花の寺霊場第九番の札所であり人呼んで播磨の法隆寺と称する名刹です。

〜行事〜
1月1日   元旦法要
1月8日   修正会鬼追い
2月15日  涅槃会法要
3月21日  聖徳太子会式・彼岸法
3月22日  聖徳太子会式・中日法要
3月23日  聖徳太子会式・大般若転読法要・柴灯大護摩供
5月3日   花まつり法要
8月7日   施餓鬼法要
10月    観月会

〜太子会式〜

鶴林寺では、3月21日から23日の3日間太子会式(たいしえしき)が行われます。太子会式は、春の訪れとともに「刀田の太子さん」と呼ばれる一年で最も賑やかな行事です。鶴林寺を建立した聖徳太子が旧暦の2月22日に亡くなったため、その命日をはさんだ3日間、様々な法要がおこなわれます。21日の彼岸法要に始まり、22日太子法要、23日には、大般 若経転読法要・採灯大護摩供と行事が続きます。





21日「彼岸会」
「常行堂」本尊阿弥陀仏座像の御前で鶴林寺に深く縁があった故人や、参拝者の先祖への回向がなされます。

22日「聖徳太子御遠忌法要」
国宝太子堂にて太子の遺徳を偲びます。普段は閉められている戸窓を開き、この時だけ近隣の僧侶を招いて「法華三昧」が行われ天台の旧儀を伝える法要です。

23日午前「大般若経転読法要」
本堂にて行われます。これは、600巻の大般若経を僧侶達の手によって次々と開かれていくことで読んだ事にするまさに転読で、これによりその年の息災と諸願成就を祈ります。

23日午後「柴灯大護摩」
行者堂前にて行われるこの儀式は、播州光明講の行者衆によって人々の祈りをこめておこなわれます。鶴林寺の坊を出発した行者衆は清めの塩と斧を先頭にほら貝の音とともに境内を順拝し行者堂「本尊神変大菩薩役行者」の御前に集います。 行者問答、法斧の儀、法刀の儀、法弓の儀をへて護摩壇に火が入ると凄まじい煙と炎が天をつき、読経が響き渡り荘厳な雰囲気が辺りを包み込みます。
そして、人々の祈りが仏の知恵の火で煩悩を焼き尽くす事を願いながらクライマックスを迎えます。炎の残る大護摩の上を人々が渡り、一年間の無病息災を祈られます。その炭木を持ち帰って厄除けに軒先へ祀る人もいるといいます。この太子会式の3日間は、境内では植木市や露天が並び、多くの参拝者で賑わいます。聖徳太子の偉業は今も人々に認知されており、その信念を慕い参拝者の心に深く浸透しています。



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