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怖い顔の海

穏やかにみえても海は動いています。
何気ないことが、危険を招き、突然、怖い顔の海になることもあるのです。
だからといって、海は危険だと決めつけるのではなく、何が危険かを知っておくことが大切です。
今回、インタビューを頂いた福井氏、田下氏に、海での怖い思いをした経験を語っていただきました。
写真1


福井氏の体験談
悪天候で乗ったために!
ジェットスキーを始めた頃なんですが、四国の桂浜で乗ったことがあります。
天候が悪く高波を覚悟で乗ったんですが、何回も波にさらわれそうになりました。
ジェットスキーから手を離したら、放り出されて追いつけないので、転けようが潜ろうがとにかく手を離さない、必死でした。
意識もうろうの中で覚えています。天候や体調が悪いときは、乗ってはダメですね。


田下氏の体験談
準備体操をしなかったために!
みんなが楽しんでいる中で、準備体操をすることがカッコ悪くていきなり海へ入ったんです。
夏は海の水が温かくて浅いところは大丈夫だったのですが、深いところは温かいのは水面のあたりだけで、底の方になると急に水が冷たくなるんですね。
「こむらがえり※2」を起こしてしまい、溺れそうになりました。 冷たくなると「こむらがえり」を起こしやすいんです。


※2 ふくらはぎの筋肉が突然痛みを伴って持続的に収縮する発作。
  準備運動の不足のほか、種々の神経・筋疾患でみられる。

教えてくれて叱ってくれた!「遊びの先生」
今の子供は海とか川から離れてしまったように感じます。
親は「危険だから近寄るな」と言います。
しかし、本当に大切なことは、何が危険なのかを知ることです。
海や川の事故は、知っていたら未然に防げることがたくさんあります。
昔の大人はいろいろ教えてくれました。そして、叱ってくれました。
魚のいる場所と同時に危険な場所も教えてくれました。
危ないことをやっている子供は叱られました。
子供達が元気いっぱい遊び、そして危険な目にあわないように
遊びの先生が、いっぱいたような気がします。



■全国の平成14年マリンレジャーに伴う海浜事故者数
963人(死亡・不明333人)
うち、遊泳中の事故者数
349人
※海上保安庁調べ