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印南野台地に広がる西条古墳群の一つである行者塚古墳は長さ約100m、竪穴式石室を持つ前方後円墳で五世紀初期に築造されたといわれる加古川市内で最大の古墳です。かつて後円部の頂上に「行者堂」が建っていたことから行者塚古墳と呼ばれています。昭和48年に国の史跡に指定され、近年行なわれた発掘調査では出土された様々な埴輪の中に、当時の支配者の住居や政治を行なった建物を模倣して作られた「家型埴輪」が見つかり注目を浴びました。他にも木製や鉄製の農具や工具、鉄剣や青銅製の帯金具などもあわせて発見され、中でもベルトのバックルにあたる青銅製の帯金具は、彫られた虎模様が三〜四世紀の中国・晋の時代のものであったことから大陸との交流がうかがわれ、被葬者の権力や当時の暮らしぶりが偲ばれます。また近くには奈良時代前期の法隆寺式の伽藍をもつ市内最古の寺院跡である「西条廃寺」(和田公園)があります。 |
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