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印南野台地を潤した水路橋 平木橋

加古川市の東に広がる印南野台地は高台であったため水の便が悪く、古くから農業用水の確保に苦労してきた地域です。そのため多くのため池が造られ、疎水が引かれるなど独自の灌漑が発達しました。「平木橋」はそんな印南野台地の水不足を解消するため、明治40年に始まった淡河川山田川疎水事業で最も下流に位置した旧野口村(現加古川市野口町)の新田に水を引くために大正4年に完成した水路橋です。レンガと御影石を組み合わせたモダンなデザインからは当時の人々の疎水に対する意気込みを感じさせ、林の中にひっそりと佇むその姿は歴史の重みを感じさせてくれます。しかし今年から工事が始まる東播磨南北道路(加古川〜小野間)のルート上にあったため、一時は取り壊しの危機にありましたが、その歴史的な価値から近く移設保存される予定です。

神野町のひっそりとした林の中で静かな佇まいを見せる平木橋。
神野町のひっそりとした林の中で静かな佇まいを見せる平木橋。

大正4年9月の完成を物語る橋中央の銘板。
大正4年9月の完成を物語る橋中央の銘板。